Magnesium air battery
石油に代わる次世代のエネルギー
空気マグネシウム電池 - Wikipedia
空気電池は、マグネシウム・空気電池、またはマグネシウム燃料電池(MAFC)は、空気電池および燃料電池の一種です。
負極に金属マグネシウムを使用します。正極には、空気中の酸素を使用します。
電解液としては食塩水または水が利用される。
電解液に水を使える金属元素の中では、マグネシウムが最もイオン化傾向が強く、優秀なバッテリーとなる可能性があります。マグネシウムの資源量は豊富で、地中にも海中にも無尽蔵といえるほど存在します。
放電の反応式
· 正極: O2 + 2 H2O + 4e– → 4OH– (E0 = 0.4 V)
· 負極: 2 Mg + 3OH– → 2 Mg2+ + 4e– (E0 = -2.36 V)
現在主流のリチウムイオンバッテリーより安価で安全、軽くて長持ちをします。
夢のようなバッテリーが、エネルギー革命により携帯電話に。
1ヵ月間充電不要で使えるようになる日がきます。
「マグネシウム電池には同重量のリチウムイオン電池の8倍以上の電力量があります。一日しかもたない今のスマホと同程度なら、マグネシウム電池は1グラムで可能。つまり、30グラムあればスマホは1ヵ月もちます。
マグネシウム空気電池は、正極(空気極)に空気中の酸素、負極にマグネシウムを用いた一次電池です。電解液は一般的には、食塩水(または海水)を用います。KEEP・TERAHERTZMagnesium Air Batteryは水です。実用化した場合、日常生活で塩水が身近にはありません。私達は、水での開発を行っております。
KEEP・TERAHERTZ Magnesium Air Battery
マグネシウム空気電池の特徴は、
•安全な材料で構成されている事。
•マグネシウムは海水にも含まれており、日本国内でも採取可能である事。
•エネルギー密度が高い事。
•電解液を入れなければ長期保存が可能である事。
■今後は、未来型バッテリーとして利用される。
なぜマグネシウムなのか?
Mgの資源量は海水中でもナトリウムに次いで2番目に多い資源です。
地球の海水中には、Mgの資源が1800兆トンあると言われています。
ゴビ砂漠やアリゾナの砂漠には、大量のMgが含まれています。埋蔵量は、亜鉛の4億t、アルミニウム150億t、鉄8千億tに比べて桁違いです。
エネルギー貯蔵能力を考えると、単位体積当たりに発生できる熱量は液体水素の5倍です。
100万kWの発電所のわずか一日分の燃料を蓄えるためだけでも、1気圧水素だと、高さ10mで1km四方のタンクが必要ですが、Mgだと、高さ10mで15m四方と桁違いに小さいもので済みます。(ここで、1気圧の水素としたのは、1気圧の圧力差では1平方mの面積に10tの力がかかるため、大きなタンクでは気圧差をつけることが出来ません。大気圧で貯蔵するしかないからです)。
自動車の例で考えると、ガソリンスタンドは、通常車200台分のガソリン10m3程度を蓄えています。
これを水素と置き換えると、何と、33,0003のタンクが必要となります。日本中の地下に水素タンクを設置が必要になります。
Mgの重量当たりの反応熱(水素燃焼も含めて)は25MJ/kgであり、石炭30MJ/kgとほぼ同程度です。現在の火力発電所の燃料をMgに替えることができれば、蒸気タービンで発電する現在の化石燃料の代わりに“リサイクル可能な石炭”としてMgを使うこともできるので、既存のシステムを継承することができます。また、Mgは引火の危険がないため、大量のエネルギー貯蔵には向いている物質です。
別の利用方法はマグネシウム燃料電池(空気電池)です。聞きなれない言葉かもしれません。一般に、燃料電池と言うと水素燃料電池しか考えない人が多いのですが、これは、水素を燃料として供給して、酸素との反応で電池になるものです。燃料となる水素は常に外から供給されるので、効率が高くなる。一般に、電池の効率は、容器全体を含めた電池の重量に対して発生可能な電力を言うので、金属電池は重量が重いために効率が悪いと信じられているのです。そこで、重量の軽いリチウムイオン電池が現在よく使われています。リチウムイオン電池の発電効率は、最高650Wh/kgですが、定常的には200Wh/kgと言われています。
ところが、燃料が外から供給される場合には、基本的には燃料は無限にあると考えられるので、容器の重さは無視できます。そのため、水素燃料電池の効率が高くなるのです。そういう見地に立てば、金属も、燃料として外から供給できれば、金属そのものが持つ純粋な能力を引き出すことができるようになると考えられます。米国の私たちの共同研究者は、既に亜鉛燃料電池を製作し、1回の燃料供給で普通乗用車(ホンダ・インサイト)の500km走行に成功しています(2003年のギネス公認記録)。しかも、燃料を供給することで、100回以上もこれを繰り返せることを実証しました。このときの亜鉛燃料電池の効率は500Wh/kg。これをMgに替えると、1500Wh/kgとなることが分かっているので、今後が大いに期待できる技術です。
リチウムイオン電池のように電気を使って充電するようなものは、
普通乗用車には余り薦められません。
充電が完了するまでドライバーが待てるかどうかは問題でしょう。これに対して、上述の亜鉛燃料電池では、亜鉛(将来はMg)燃料パック の交換はわずか3分で済みます。
また、安全性も高いので、コンビニでも販売でき、新たなインフラも不要です。将来的には、リチウム空気電池も有望なのですが、リチウ ム原子の性能が、比容量3.83Ah/g、酸化還元電位3Vであるので、最高11.5kWh/kgが可能としても、500km走行可能な100kWhの電 池を搭載する自動車が、現在世界中にある9億台に達するには、780万tのリチウムが必要となる計算
です。これに対してリチウム埋 蔵量1100万tは、余りにも少ないです。
また、現在、年間リチウム生産量は2万5千tしかなく、それでもリチウム争奪戦が繰り広げられています。大量にリチウムを含んでいると 言われている海水資源でも、実は、1kgの海水中にリチウムは0.1mgしかありません。そんな資源を石油に代わる燃料とするリスク を冒せるでしょうか。